錦秋・京都近代化遺産廃ツアー
● 出町柳駅−光華寮−白水園 (昼食)−法然院−喫茶 若王子
永観堂−南禅寺 琵琶湖疎水−全和鳳美術館−蹴上駅
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『 知らない京都、教えます 』
何処かで見たようなキャッチコピーだが
京都には知られざる名所 (迷所) がある。
外交に埋もれた光華寮、過去の栄光は今いずこ、廃喫茶店・若王子
観光地の傍にある廃美術館・全和鳳美術館など等。
秋が深まり、紅葉が色づき始めた或る日
友人と京都近代化遺産廃ツアーに出掛けた。
最初の予定は全和鳳美術館を探す事のみだったが
それだけでは勿体ないと出町柳から銀閣寺まで歩き、哲学の道へ。
その周辺にある法然院、永観堂、南禅寺の紅葉を愛でた後
琵琶湖疎水見学、最後に廃美術館を探す行程に決まり。
光華寮は最初予定に入ってなかったけど
銀閣寺へ向う途中にあるので、立ち寄る事にした。
私が光華寮の名前を知ったのはニュースで見た光華寮訴訟だったと思う。
光華寮訴訟
1931年 (昭和6年) 民間の業者が洛東アパートとして建設。
戦前は京都大学が管理していた。
中華人民共和国成立前に
中華民国 (台湾) が購入、登記。
1967年 (昭和42年) 当時中国を代表する政府
中華民国 (台湾) が
中華人民共和国 を支持する中国人留学生8名を被告として
土地・建物の明け渡しを求めて訴訟を起こした。
一審は中国人留学生側が勝ち、二審は逆転で
中華民国 (台湾) が勝訴。
ここで中国は唯一の政府は中華人民共和国であると
1972年 (昭和47年) に行なわれた日中平和条約で明記されており
日本の相手国は
中華人民共和国 だ。
日本に
中華民国 (台湾) の建物が存在するのは
中国に2つの政府があると日本政府が認めた事になる。
中華人民共和国 の物であるから返せと主張して譲らなかった。
2007年 (平成19年) 3月、最高裁は日中共同声明により
日本が1972年 (昭和47年)
中華民国 (台湾) の国家承認を取り消した為
第1審審理中の1972年の時点で訴訟手続きは中断したものとし
原告を
中華人民共和国 に訴訟承継させて審理をやり直すよう命じた。
これまでの4つの判決を全て破棄し、第1審の京都地裁に再差し戻し。
中華民国 (台湾) の事実上敗訴。